妻が夫に「イラッ」すると『心臓』が危険な状態になる〜たけしのみんなの家庭の医学

2011年9月27日の「たけしのみんなの家庭の医学」のテーマは「夫婦で知っておきたい!長生きするための4つのキーワードSPでした。
キーワード1は【妻が夫に「イラッ」とすると『心臓』が危険な状態になる】です。

病になる危険性がある要注意な夫婦関係

【老後に夫と同居で妻の死亡リスク2倍になる】死亡リスクの高い夫婦関係は、夫が妻に依存している関係です。
家でゴロゴロしている、話しかけても無視をする、何もしない、上から目線で見ている、自分勝手等の夫の言葉や態度が妻のストレスとなります。

ストレスと心臓

夫婦関係の病に詳しい静風荘病院 特別顧問 女性外来担当医 天野恵子先生のお話。

ストレスは心にも体にも決していい影響を与えませんが、心臓に大きな影響を与えます
心臓は自律神経の支配を受けています。「イラッ」とする等で、交感神経の活動が上昇し、脈が速くなる、脈が乱れるなどの症状が出ます。
夫の帰宅の時間が近くなると動悸がする患者さんも居らっしゃるそうです。

妻が夫に感じている「ストレス値チェック」〜メディカルチェック

交感神経活動の値を計測する装置を装着し、検査の詳しい内容を知らされていないゲスト夫婦に20分間二人きりになってもらいました。交感神経の値が20を超えたらレッドカルテになります。

貴乃花親方・花田景子夫妻 値16 イエローカルテ

値が20を超えてはいませんが、先生が気になる箇所があったとのことでイエローカルテになりました。
景子夫人が「会話がないね」の問に親方があまり相手をせず、あくびをしたところで最高値に16になりました。
先生より、妻の心臓に負担をかけるストレスの予防として「時々、奥様に笑顔を向けて、会話をするようにして下さい」

太川陽介藤吉久美子夫妻 値32 レッドカルテ

藤吉さんより「舞台前のセリフの練習の為に防音室が欲しい」と言われた太川さんは否定し、田舎暮らしの話から旅行の話になるのですが否定。どちらも否定され藤吉さんは、「人それぞれだからね」と言いながらも交感神経の値が急上昇し32となりました。
先生より、「自分の気持を押し殺していることが心臓に負担をかけるストレスになっています。妻は自分の気持ちを伝え続けること、夫は妻の気持ちを理解してその思いに答えてあげましょう」

西川きよし・ヘレン夫妻 値43 レッドカルテ

ヘレンさんが一方的に、夜中きよしさんが「ベットから落ちていないか、トイレに起きると大丈夫かなこけていないかな」と心配になると話している間に最高値に43になりました。
先生より、「24時間ご主人への心配事がストレスとなっています。自分がストレスと思っていなくても、ストレスになっていることがあるので注意しましょう。」

夫からのストレスで発症する心臓病〜微小血管狭心症

微小血管狭心症とは、心臓の中の細い血管が狭くなり一時的に血流がとどこおり、胸の痛みなどが出る病です。

実際の症例

昔からの亭主関白で、妻は我慢こそが家庭円満の秘訣と考えていました。
夫が定年退職し、夫の干渉も気になるようになり、今までに感じたことのないイラ立ちを感じ、夫の何気ない日常が気になるようになりました。
① イラ立ちを感じた時に突然息苦しくなり、胸を圧迫されるような感じに襲われましたが5分程度で収まりました。
② 週に1回はイラ立つたびに胸が苦しくなるようになりました。
③ イラ立ちが頂点に達した時にこれまでにない激しい胸の痛みを感じ救急車で運ばれ、微小血管狭心症と診断されました。

微小血管狭心症は45才以上の女性に多く、夫婦関係が原因の1つになっている事が解ってきています。

微小血管狭心症はなぜ45才以上の女性に多いのか

ストレスが交感神経を刺激し血管を収縮させ、血管はダメージを受け続けています。女性ホルモンが血管を拡張させ内膜が傷つかないように保護する役割をし、心臓を守っていました。
女性ホルモンは血管を守るスーパーホルモンです。

女性ホルモンは、更年期と呼ばれる45才から55才の間に急激に減少し、血管は徐々に収縮しやすくなることにより詰まりやすい状態になっていきます。

更年期には女性ホルモンの減少により、ホルモンバランスが崩れ精神が不安定になりやすく、異常なイラ立ちを感じストレスを増大させます。
ちょっとした事で自律神経が異常なまで高ぶり、心臓の血管に大きな負担をかけ、ただでさえ細くなっている血管がストレスにより収縮し、さらに詰まりやすくなるのです。

更年期以降はちょっとした事でもストレスになる事を理解することが大切です。

女性ホルモンの増やし方 (宝島SUGOI文庫)

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